味覚についてスタッフブログ

食欲の秋です。皆さん、いつまでも元気で美味しいものを食べたい、誰もがそう願っているはずです。
美味しさを決める味覚には苦味、酸味、塩味、甘味があります。最近ではこれらに「うま味」が加わわりました。
日本語とは若干発音が異なるものの、英語でも「umami(ウマーミ)」と呼ばれていて、辞書にも載っているれっきとした英単語です。

味覚の中に辛味が入っていないことを不思議に思った人もいるかも知れません。
実は辛味は痛みの一種とされており、基本的な味覚の中には含まれていません。
ただ、風味とともに食事の質や満足度を向上させるとても大切な要素ではあります。

味は味蕾（みらい）というセンサーによって最初に感知されます。
味蕾（みらい）は読んで字のごとく花の蕾（つぼみ）によく似た形をしていて、花弁のような構造まで同じです。
食べ物を口に入れると液体成分が唾液と混じり、味蕾（みらい）の花弁の隙間にしみ込んでいきます。

花弁には味を感じる細胞があり、そこから神経によって脳に刺激が伝わり、はじめて味が認知されます。
そのため一口目を口に入れてから味がわかるまで少し時間がかかります。
味蕾は舌だけでなく口蓋(上顎の裏側)や喉にもあり、舌癌の手術で舌の大半を失った人の味覚がかなり残っていることが多いのはそのためです。味を感じるメカニズムには味蕾だけではなく神経や脳も関わっています。

味覚障害の原因は口内や唾液腺の異常、亜鉛の不足、糖尿病、薬の飲み合わせなどだけではなく、原因不明のものもあります。
美味しさは食べ物そのものだけではなく、盛り付けなどの見た目にも左右されますし、鼻が詰まっていたら風味も台無しです。

何よりも味は体調や気分によっても大きく変化するため、美味しく食べるためには心身の健康が最も大切だということです。
皆さん、飽食の秋を満喫してください。

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